2015年08月08日
昭和の匂いがする②

切ないです・・・・

僕は女の子のように泣いた。御用聞きの三河屋の源さんの後ろ姿が涙で霞んだ。僕の家の軒下で生まれた仔猫が捨てられに行く。「男の子がそんなことで泣いちゃいけないぜ。たかが野良猫じゃねえか。」事情を知った源さんが捨て猫を引き受けてくれたのだ。何度も母に飼ってくれるよう頼んだけれど、あの頃の生活はたかが猫でも飼えるような余裕など無かった。未だ名も無いブチが名残り惜しそうに、荷台の箱から僕に向かって鳴き続けていた。あの日の心の傷みは、大人になった今でも消える事がない。軽やかな4スト・エンジンの音と僅かなオイルの匂いと共に。その昔、借家住まいだった僕の家に出入りしていた酒屋の源さんも、もうきっとお爺さんだろう。源さんは今でもカブに乗っているだろうか。カブと仔猫は僕が少年時代を懐かしく思い出す時、いつも哀しく切ない記憶を運んで来る。
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Posted by Ta-san at 08:55│Comments(3)
│日々の出来事
この記事へのコメント
トロ箱は、自作なのですか?
日水のロゴ・・、リアルですね。 トロ箱 自作なら・・にゃんこも?
そして・・、チャリのチューブも・・、リアルですね。
ディティール 拘り・・、 感服いたしました。
日水のロゴ・・、リアルですね。 トロ箱 自作なら・・にゃんこも?
そして・・、チャリのチューブも・・、リアルですね。
ディティール 拘り・・、 感服いたしました。
Posted by monkey-site
at 2015年08月10日 17:22

こんばんは。コメント有難うございます。
最初から付属していたものですが、細部を少しいじった程度です。
ご指摘の所は、やはり一番気に入ったところですね。
リンクさせていただきたのですが?
最初から付属していたものですが、細部を少しいじった程度です。
ご指摘の所は、やはり一番気に入ったところですね。
リンクさせていただきたのですが?
Posted by Ta-san
at 2015年08月10日 20:36

リンク、こちらもお願いします。
Posted by monkey-site
at 2015年08月11日 07:13
